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ナチス・ドイツによるロンドン空襲が激しさを増す第二次世界大戦中、人々にとって”命の水”であるウイスキーが枯渇してしまっていた時代に、スコットランドのエリスケイ島沖で大量のウイスキーを積んだ貨物船SSポリティシャン号が座礁した事件の実話を基に描いた物語。原作は英国人作家コンプトン・マッケンジーが1947年に発表した小説「Whisky Galore」(意味:たっぷりのウイスキー)。1949年に初映画化され、名作として多くの人々から愛され続けてきた。待望のリメイクとなる本作は、少年時代からオリジナル版のリメイクを夢見ていた1人のプロデューサーの熱意により10年の歳月をかけて製作された作品である。SSポリティシャン号に乗船していた士官候補生や座礁した船をいち早く発見した人物など、事件を直接知る人々への丁寧な取材に時間を費やし、まるでウイスキーを熟成させるかのように完成された。全編スコットランドでロケが敢行され、当時の面影を残す17世紀に建てられた歴史的建造物など、スコットランドの名所をはじめとした貴重なロケーション撮影による美しい映像にも注目である。
エディンバラ国際映画祭のクロージング作品としてワールドプレミアされるや否や観客からスタンディングオベーションで迎えられ、世界の国際映画祭で多くの映画ファンたちから喝采を浴びている本作は、ウイスキーをこよなく愛するユーモラスでお茶目な島民たちと、父と娘の普遍的な愛の物語を情感豊かに描いている。メガホンを取ったのは、ベルリン国際映画祭をはじめ世界の国際映画祭で多くの受賞歴を誇る名監督ギリーズ・マッキノン。英国アカデミー賞生涯功労賞に輝いたピーター・マクドゥガルが脚本を務めている。 美しいスコットランドの各地で撮影された映像、思わず誰かと踊りだしたくなるような心弾む音楽、可愛らしい衣装や小物、美味しいウイスキーが飲みたくなる魅力満載のシーンの数々が、心をほっこり幸せにしてくれる。
愛娘たちの結婚話に動揺する父ジョセフ役に、『ラブ・アクチュアリー』の名優グレゴール・フィッシャー。結婚適齢期の仲良し姉妹に扮するのは、『ランズエンド -闇の孤島-』のナオミ・バトリックと『17歳の肖像』のエリー・ケンドリック。島に訪れた大騒動に翻弄される姉妹の婚約者役として、『ハリー・ポッター』シリーズのオリバー・ウッド役に大抜擢されたショーン・ビガースタッフと『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』『ダンケルク』のケヴィン・ガスリーがそれぞれ好演する。さらに、島民の敵ワゲット大尉を、『ワルキューレ』『オーシャンズ13』に出演した大人気コメディアンのエディ・イザードが務め、圧倒的な存在感を発揮。本作を彩るユニークで愛おしい島民たちに見事な息吹を吹き込んだ実力派俳優たちの競演が大きな見どころのひとつとなっている。
ナチスによるロンドン空爆が激しさを増す第二次世界大戦中のスコットランドのトディー島。島民たちがこよなく愛するウイスキーの配給が止まってしまい、皆完全に無気力に陥っていた。島の郵便局長ジョセフ(グレゴール・フィッシャー)の2人の娘はそれぞれの恋人との結婚を望んでいたが、周囲から「ウイスキー無しじゃ結婚式はムリ!」と猛反対されていた…。 そんな時、NY行きの貨物船が島の近くで座礁。沈没寸前の船内には、なんと5万ケースものウイスキーが積まれていた!「これはきっと神様からの贈り物に違いない!」島民たちは禁制品のウイスキーを秘かに“救出”しようとする・・・。
本作は、1941年に起きたSSポリティシャン号の海難事故をモデルに、イギリスの作家コンプトン・マッケンジーが書き下ろした小説を基に1949年に初めて映画化された。5万ケース、約26万本のウイスキーを満載した貨物船がヘブリディーズ諸島で難破し、そのウイスキーを回収しようとする関税消費税庁と、それを引き揚げようとする島民の大騒 動が描かれている。
 第二次世界大戦中の1941年2月、輸出向けのウイスキーを積んでイギリスのリバプールからアメリカに向けて航行していたSSポリティシャン号が、スコットランドのエリスケイ島の北にある狭い海峡で濃霧のため座礁し、動けなくなってしまった。当時、ドイツ軍のUボートが英国近海に出没しており、民間の貨物船までもがそのターゲットになっていた。そのためSSポリティシャン号もUボートを避けるため、リバプールからアウター・ヘブリディーズ諸島へ北上していき、夜の闇にまぎれてミンチ海峡から大西洋へと抜けようとしていた。ちょうどその時期はアウター・ヘブリディーズ諸島特有の冬の嵐の日で、視界が悪く、入ってはいけないエリスケイ海峡に入ってしまったのだった。SSポリティシャン号は大型船だったため、岩礁に乗り上げてしまった。船は船底から浸水して傾き、船長と乗組員全員が島民によって無事救助された。そのとき島民たちは船に大量のウイスキーが積まれていたことを知ったのだ。船にはウイスキーだけではなくピアノやバイクの部品、そして2千万ポンドに当たるジャマイカポンドも積まれていた。この金額は当時のジャマイカにおける流通高を超えていた。万が一、ヒトラーが英国に侵攻してきたら王室をジャマイカへ避難させる計画があったのではないかとささやかれている。
 沈没寸前のSSポリティシャン号を目にした島民たちは、船長と乗組員の救助の後、可能なかぎりのウイスキーを船から陸へ持ち出した。
 やがて、ウイスキーを押収しようと関税消費庁が島へやって来ることが分かった島民たちは、島の色々なところに慌ててウイスキーを隠した。そのため現在でも当時のボトルが発見されることがあるという。(語り:土屋守)
スコットランド西岸の島で生まれ育ったプロデューサー、イアン・マクリーンにとって、幼い頃から何回も観ていた1949年製作の白黒映画『WHISKY GALORE!(原題)』(意味:たっぷりのウイスキー)をリメイクすることは長年の夢だった。「当時の良質な人気映画を自らの手で今の若い世代に届けられたら、どんなに素晴らしいことだろう」という思いに突き動かされた彼は少年時代の夢を実現するべく本作のリメイク化権を獲得。その瞬間から完成の日まで、実に10年間に及ぶ長い航海が始まった。人気作家コンプトン・マッケンジーの原作小説は、第二次世界大戦中にスコットランド沖のエリスケイ島で座礁した貨物船SSポリティシャン号の実話だ。航行不能に陥った船内には、5万ケースを超えるアメリカへの輸出用ウイスキー、バハマ行きの家具、ジャマイカ紙幣などが積まれていたというが、戦時下の混乱にまぎれて詳細はうやむやに…。その後数十年を経て、あちこちの湖底に沈んでいた酒瓶がオークションに出品された際、イアン・マクリーンは1本を入手した。ウイスキー自体は変色していて飲めなかったが、実物と出会えた歓喜の気持ちを、終盤でウイスキーの味を覚えてたくましさを増したジョージが島民に囲まれ唄う劇中歌を作詞することで表現している。
ギリーズ・マッキノン監督は、1986年に映画学校の卒業制作で脚本& 監督した初作品『Passing Glory(原題)』でファースト・スコティッシュ映画賞を初受賞した際に、本作オリジナル版の監督アレクサンダー・マッケンドリックがプレゼンターとなって賞を授与された。そんな不思議な縁もあり、オリジナル版に対抗心を抱いたり、オリジナル版を単に模倣することはせずにリメイクすることで、深い敬意を表している。また英国アカデミー賞の受賞歴を持つ脚本家ピーター・マクドゥガルは、家庭問題や宗教対立を扱った硬派なドラマの名手として知られるベテランだが、数年にわたってプロデューサーと意見交換しながら真摯な姿勢で本作に取り組んだ。物語のテーマを「弱者と強者」という普遍的な構図にしながらも、暴力的な描写は一切なくした。オリジナル版のハートウォームな精神を引き継ぎつつ、台詞は現代に即したものに修正していった。若い観客のために今回新たに付け加えられたのは、「王冠を賭けた恋」で知られる元イギリス国王ウィンザー公爵をモチーフにした印象的な展開だ。ウィンザー公爵が離婚歴もある人妻のアメリカ人女性ウォリス・シンプソンに宛てたラブレターや、ウィンザー公爵とナチスとの関係を示唆する実話ならではの禁断のエピソードは、この時代を知る上で非常に興味深いスパイスとなっている。 
誰にとっても戦争は命の危機を招く最大の脅威のはず。だがトディー島民にとってそれ以上に重大な問題は、英国文化の代名詞である“命の水”ウイスキーの配給が止まり、底をついてしまったことだ。島全体が枯渇したような窮地に陥った時、目の前にウイスキーを積んだ船が流れ着き、なんと大量の積み荷を残したまま座礁。島民は神の恵みと感謝し、戦争よりもウイスキーの“救出”に命を賭ける。急いで船に向かおうとすると、日付が変わって安息日になってしまい、なかなか宝の山に手を出せない…。まるでジグソーパズルのピースが噛み合ったり噛み合わなかったり、先の読めない驚きの展開が島民たちを次々と襲う。愛する娘たちの幸せを願う郵便局長、気の弱い婚約者の男たち、お酒に目がない牧師、ムードメーカーのドクター、ちょっとマヌケな三人組など、個性豊かな島民たちはチカラを合わせてウイスキーを“救出”し、奇想天外な場所に“保管”する。そんな彼らの前に立ちはだかるワゲット大尉は、第一次世界大戦の時にはまだ幼く、第二次世界大戦に従軍するには歳を取りすぎていた…。ようやく民兵になった今、どうにかして自分の価値を証明しようと躍起になる姿が少し滑稽に描かれており、なぜか憎めない。沈没した船と共に消えたウイスキーの捜索にやって来る関税消費税庁と情報提供者のワゲット大尉。躍 起になって島中を調べる権力者たちに一泡吹かせる島民たちの様子には、権力に屈せず人生を謳歌する大切さを思い出させてくれる。 
オリジナル版の製作当時は法の制約がなかったため、有名メーカーの商品ラベルが映画に堂々と登場したが、現在の法律では酒造会社の商品を映すことは禁じられている。 そのため現存するブランド名は除外されている。リアリティを感じるウイスキーのブランド名とラベルを作るために企画段階で議論が重ねられた結果、沢山のケースやラベルには 実存する銘柄をもじった名前や、製作スタッフの名前、ロケ地名などが採用された。座礁したSSポリティシャン号には「ホワイトホース」「バランタイン」「デュワーズ」「アンティクァリー」「キングスランサム」「ジョニー・ウォーカー 赤ラベル」「ジョニー・ウォーカー 黒ラベル」等の、日本でも知名度の高い銘柄のウイスキーが積まれていたことが分かっている。
島の顔役で頑固おやじのジョセフ・マクルーンを演じた名優グレゴール・フィッシャーの味のある豊かな演技力は、素朴な島民の温かみを醸し出している。一方、人気コメディアンのエディ・イザードは、“権力の象徴”という憎まれ役なのにも関わらずどこかコミカルで人間味のあるワゲット大尉という難しい役柄を見事に演じ切っている。ナオミ・バトリックとエリー・ケンドリックが演じるマクルーン家の仲良し美人姉妹は、オリジナル版では郵便局の中で静かに過ごしていたが、本作(現代版)では大胆で行動的な女性として、本作に華やかな印象を与えている。姉妹の婚約者、オッド軍曹役とジョージに扮したショーン・ビガースタッフとマザコン息子役のケヴィン・ガスリーは、島民全員が出席する伝統的な結婚前の儀式「レイチェフ」の祝い酒として欠かせないウイスキー回収作戦に一翼を担い、見事にその務めを果たす。本作のキャストたちは自身のキャラクターを通 じてお酒について学び、最終的には “ウイスキーの味が分かる目利き”を自称するまでに至った。
本作では、安息日がブレーキのような機能を果たしている。ウイスキーの配給が止まりショックで寝込む者まで出ているとき、ちょうどウイスキーを積んだ船が沈み、島民たちは本来なら急いでボートに乗り込むところだ。しかし、安息日がきて全てがスローモーションになる。安息日には神の仕事(祈ること)以外はしてはならない。当時は神と人間の関係が現在とはずいぶん違って、神の日には働いてはならないことを人々は忠実に守っていた。日曜日には仕事も子供の遊びも禁止、エンジンもかけてはいけない、電話もかけられない、鳥が鳴くことさえ禁じられている。ウイスキー5万ケースを載せた今にも海底に沈みそうな貨物船を前に指をくわえて見ているだけの島民たちのもどかしさや“忍耐”が本作にさりげないユーモアを与えている。
スタッフは、SSポリティシャン号に乗船していた最後の生き残りである士官候補生、座礁した船を最初に目撃して島民に知らせた男性(当時は少年)に会い、リサーチを重ねた。島にウイスキーが配給されなくなったのは、ドイツ軍がイギリスの工業地帯を爆撃した際、多くの醸造所が破壊されてしまい、「膨大なウイスキーを敵の攻撃で失うのなら、いっそ国外に売り払って我が国の軍事費にしてしまおう!」と英国政府が決めたからだった。また、戦争という大混乱のなかでは、相手のことをよく知らぬまま結婚した者も大勢いたという。二度と故郷に戻れないかもしれない兵士には、愛する存在だけが生きる希望だったからだ。ワゲット大尉と共に民兵を訓練するためトディー島に配置されたオッド軍曹が、激戦地の北アフリカから無事に生還し、恋人ペギーと再会を果たせたのは、幸運と呼ぶ以上の奇跡だった。
コンプトン・マッケンジーの小説に登場するトディー島は架空の島名だが、本作の撮影はアウター・ヘブリディーズ諸島らしい特徴を備えた岩の多い離島の雰囲気を持つスコットランド内の場所で進められた。トディー島の村の外観を表現する場所として選ばれたのは、アバディーンシャー北岸のポートソイという村。17世紀に遡る家屋をはじめ古い建物が港を取り囲んでおり、岩がちな景観で崖も近く、船が座礁しているところを発見するシーンを撮影する場所として打って付けだった。主な舞台となる村のシーンをポートソイの古い港周辺で三週間にわたって撮影したため、ポートソイはさながら映画スタジオと化し、地元の人々が大勢エキストラとして参加。トディー島の男達がウイスキーを回収するために平底船で沖へ向かうシーンについては、地元のボートクラブがアイデアを出した。他にも、トム湖、ローモンド湖西岸のルス、ヘレンズバラ郊外の邸宅、セント・アバズの崖、セント・モナンズのファイフの漁村など、スコットランド各地でロケを敢行した。ウイスキーの回収を目前にしながら安息日を過ごすことになる教会は、875年に建てられたセント・モナンズの実際の教会で撮影した。レントンの「Central Bar」が島のパブとして使われた。ナショナル・トラスト・スコットランドが所有する見事な庭園で知られる18世紀の邸宅ゲイルストンハウスは、ワゲット大尉の家をはじめ、様々な室内シーンの場となった。トディー島へ本島から毎週郵便や食料を運んでくる定期船アイランド・クイーン号は、1938年に造られたチェーン駆動式のディーゼル・フェリーで、近年はスコットランド西岸沖のイルカ・ウォッチングで観光用に使われていたもの。関税消費税庁の小型船は、ある紳士が川遊びに行く目的で1929年に造られた50フィートのクルーザー、レディ・キリアーン号で、戦時中にはダンケルク沖から兵士を救出する際に使用された貴重な船である。
ロイヤル・スコティッシュ・アカデミー・オブ・ミュージック・アンド・ダンスで学んだ。1978年にコント番組『Scotch and Wry』に出演して注目を浴び、1986年には人気ラジオ・シリーズ『Naked Radio』のスピンオフ、『Naked Video』にトニー・ローパー、エレイン・C・スミスと共に出演。『1984』(84)、『白い炎の女』(87)、『ヴェニスの商人』(04)など、マイケル・ラドフォード監督の映画の常連である。その他の出演映画に、リチャード・カーティスのラブ・コメディ『ラブ・アクチュアリー』(03)やケイリー・パーカーの『イリーナ・ブルック/ガール・イン・ザ・ピクチャー』(85/未)等がある。舞台では、最近、コメディ『Yer Granny(原題)』で、大食い100歳の老婆役を演じて話題に。バーバラ・ラファティとブライアン・ペティファーと共演しているこの舞台は、スコットランド各地で上演され満員御礼となった。
人気TVドラマ『The Bill(原題)』へのゲスト出演で初めてテレビに登場し、続いて2009年にTVドラマ『My Almost Famous Family(原題)』(09~)で15歳のバンド・メンバー、トーヤ・スワン役に抜擢された。以降、TVシリーズ『Casualty(原題)』や『Doctors(原題)』等にゲストや準主役で出演している。最近出演したTVドラマに『クロッシング・ライン ~ヨーロッパ特別捜査チーム~ シーズン3』(15/未)、映画では『ランズエンド-闇の孤島-』(12/未)がある。
全世界で大ヒットしたTVシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』の第3章と第4章にミーラ・リード役で出演。『アンネの日記』(08/TV)にアンネ・フランク役で出演したほか、『ロミオとジュリエット』のジュリエット役で舞台デビューを果たした。『Misfits/ミスフィッツ - 俺たちエスパー! シーズン5』(13/TV)、『17歳の肖像』(09)に出演している。
1983年にロンドンのコヴェント・ガーデンでストリート・パフォーマーとしてキャリアをスタートした。1993年にウェストエンドの舞台で『Live at the Ambassadors』と題したショーをおこない、スタンダップ・コメディアンとしてデビュー。以来、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンをはじめとする世界各地を巡るツアーを敢行してチケットが完売し絶賛されている。マディソン・スクエア・ガーデンでギグをおこなったコメディアンは、エディが史上4人目で、同世代のスタンダップ・コメディアンの中でも飛び抜けて高い評価を受けている。これまでに二度のエミー賞を含む、数々の賞に輝いてきた実力派。 TVドラマではアメリカの人気シリーズ『ハンニバル』、映画では『オーシャンズ13』(07)、『ワルキューレ』(08)等のハリウッド大作に出演し、世界的な活躍を続けている。
10歳の時に初めてグラスゴーのトロン・シアターにおけるマイケル・ボイドの『マクベス』でマクダフの息子を演じて俳優デビューを果たす。その後、スコティッシュ・ユース・シアターに所属し、13歳の時に俳優アラン・リックマンの監督デビュー作『ウィンター・ゲスト』(97)にキャスティングされ、エマ・トンプソンと共演した。その後、『ハリー・ポッター』シリーズのオリバー・ウッド役に大抜擢され、『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(11)に出演。以来、舞台、映画、TVで活躍しており、TVドラマ『Consenting Adults(原題)』でBAFTAスコットランド・アワードの主演男優賞を受賞した。
子役としてキャリアを開始し、現在までに100本を超える映画とTVドラマにクレジットされている。 初の映画出演はリンゼイ・アンダーソン監督の『if もしも‥‥』(68)で、同じくアンダーソンの『オー! ラッキーマン』(73)と『ブリタニア・ホスピタル』(82/未)にも出演した。主な出演作に、『アマデウス』(84)、『奇跡の教師ヴィック』(86/未)、『マクベス巡査』(95~97/TV)、『名犬ラッシー』(05)、『新世界~航海の果てに~』(05/TV)、『ニュー・トリックス~退職デカの事件簿~ 第9シリーズ』(12/TV)等がある。
9歳のとき、デイヴィッド・ブレア監督の『The Key(原題)』で俳優デビュー。英国王立スコットランド音楽院で学んだ。 『サンシャイン/歌声が響く街』(13)、ロバート・カーライル、エマ・トンプソン、レイ・ウィンストンが顔を揃えたカーライル監督のデビュー作『バーニー・トムソンの殺人日記』(15)に出演。最近では、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(16)や『ダンケルク』(17)等の大作に相次いで出演している。
50年近くの俳優人生で40本を超える映画に出演し、TVドラマで演じた役は膨大な数にのぼる。 最近では、アメリカのTVドラマ界で大ヒットを記録した『ゲーム・オブ・スローンズ』にジオー・モーモント役で出演した。主な出演映画に、『ブレイブハート』(95)、『Emmaエマ』(96)、『トロイ』(04)、『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』(05)、『T2 トレインスポッティング』(17)等がある。 シャマジアン兄弟がメガホンをとった『The Pyramid Texts(原題)』(15)に主演し、愛する人々に対して犯した過ちを償おうとする年老いた孤独なボクサーを演じ、2015年エディンバラ国際映画祭でイギリス映画における最優秀演技賞に輝いた。
グラスゴー芸術大学で絵画を、英国国立映画テレビ学校で映画を学んだ。卒業制作として、自身が脚本を書いて監督した作品が1986年エディンバラ国際映画祭のファースト・スコティッシュ映画賞を獲得。賞のプレゼンターは、1949年のオリジナル『Whisky Galore!(原題)』を監督したアレクサンダー・マッケンドリックだった。
多数の受賞・ノミネート歴を誇る名監督として評価されており、60年代のグラスゴーのギャングを描いた『Small Faces(原題)』で1995年エディンバラ国際映画祭最優秀英国映画賞とロッテルダム国際映画祭タイガー・アワードを受賞し、弟のビリー・マッキノンと共同で執筆した脚本が英国アカデミー賞脚本賞にノミネートされた。
1991年エディンバラ国際映画祭でマイケル・パウエル賞/最優秀英国映画賞を、ディナール映画祭でグランプリを獲得し、1992年には『The Grass Arena(原題)』でサンフランシスコ国際映画祭特別審査員賞を受賞。1992年には『トゥルーラブ』(92/未)でヴュルツブルク国際映画祭観客賞を受賞した。
リチャード・ハリス、ブレンダン・グリーソン、スティーヴン・レイが出演した『Trojan Eddie(原題)』で1996年サンセバスチャン国際映画祭金の貝殻賞を受賞、ジュディ・デンチ、イアン・ホルム、レスリー・キャロンらが出演し、ゴールデン・グローブ賞と英国アカデミー賞を受賞した『ザ・ブロンド爆弾 最後のばら』(00)の監督を務めた。
第一次世界大戦を描いたパット・バーカーの小説を元にアラン・スコットが脚本を手がけ、ジョナサン・プライスを主演に迎えた『Regeneration(原題)』では、英国インディペンデント映画賞最優秀英国人監督賞とジニー賞監督賞にノミネートされ、1997年エディンバラ国際映画祭でヘラルド・エンジェル賞を受賞している。弟のビリー・マッキノンが脚本を手がけ、ケイト・ウィンスレットが主演した『グッバイ・モロッコ』(98)で1998年エディンバラ国際映画祭でヘラルド・エンジェル賞を受賞。『脱獄者』(01/未)監督後、『PURE ピュア』(02/未)で2003年ベルリン国際映画祭のマンフレート・ザルツゲーバー賞を、エムデン国際映画祭観客賞を受賞している。2004年には、ビアリッツ国際テレビ映像フェスティバルでゴールデンFIPA賞を受賞したマイケル・ファスベンダー、ロバート・カーライル出演の前後編からなる歴史ドラマ『レジェンド・オブ・サンダー』(04)を監督した。
最近手がけたTV作品には、2014年エディンバラ国際映画祭マイケル・パウエル賞/最優秀英国映画賞と観客賞にノミネートされたエディ・イザード主演の『Castles in the Sky(原題)』や、ビリー・ロシュが脚本を手がけたアイルランドのTVドラマシリーズ『Clean Break(原題)』等がある。ジョージ・ルーカス製作のTVドラマ『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』にも携わった。
映画とTVドラマの監督・脚本家として活躍するほか、マンガや絵画も描いている。
2008年に英国アカデミー賞生涯功労賞を受賞。TV映画『Just Another Saturday(原題)』ではイタリア賞を獲得。マクドゥガルが手がけた『最終監房』(81/未)、『Just A Boys’ Game(原題)』、『Down Among the Big Boys(原題)』は、いずれも英国アカデミー賞を受賞している。その他の脚本に、ブライアン・コックス主演の『Shoot for the Sun(原題)』、ハーヴェイ・カイテルが出演した『Down Where the Buffalo Go(原題)』、ビリー・コノリーが主演を務めた『The Elephants’ Graveyard(原題)』等がある。
本作の舞台となっているアウター・ヘブリディーズ諸島のルイス島で育つ。 20年にわたりITコンサルタントとして数々の一流企業のコンサルタントを務めていたが、1949年のオリジナル映画『Whisky Galore(原題)』のリメイク製作のために映画業界へ転身することを一大決心。全くの経験がないなか、資金の調達と製作スタッフの手配を担当した。アウター・ヘブリディーズ諸島出身のマクリーンにとって、子供の頃に夢中で観ていた映画のリメイクを製作することは長年の夢だった。IT起業家として成功した後、ついにリメイク権を取得した。本編中、ウイスキーの回収を祝って初めてお酒を味わう際にジョージが郵便局で唄う曲の歌詞も自身で手がけている。
スコットランド出身の映画音楽の作曲家として知られる。これまでに手掛けた作品は50作品以上にのぼり、主な作品に『ヘンリー5世』(89)、『カリートの道』(93)『ハムレット』(96)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『マイティ・ソー』(11)、『メリダとおそろしの森』(12)、『シンデレラ』(15)等がある。『ハムレット』と『いつか晴れた日に』(95)でアカデミー賞の音楽賞にノミネート、ゴールデン・グローブ賞に2度ノミネートされ、『リトル・プリンセス』(95)ではLA批評家協会賞の音楽賞を受賞している。本作への思い入れは非常に強く、故郷であるスコットランドへの愛情と作品のストーリーにインスパイアされている。
1883年に生まれ、1952年にナイトに叙せられた。小説、伝記、報道記事を手がけたほか、俳優、キャスター、政治活動家でもあった。1928年にスコットランド国民党の創設に関わった。第1次世界大戦中は、地中海東部で英国情報部のために働いた。1919年に大英帝国勲章を授与され、大戦へのその貢献は海外でも評価さレイチェフランスのレジオンドヌール勲章、セルビアの白鷲勲章、ギリシャの救世勲章を授与された。1930年にアウター・ヘブリディーズ諸島のバラ島に居を構え、生涯を通してスコットランドの祖先及びゲール文化との絆に情熱を捧げた。