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ゴールデン・グローブ賞ノミネート、アカデミー賞外国語賞ロシア代表選出などでロシアが世界に誇る気鋭の監督、アレクセイ・ウチーチェリの一大抒情詩『マチルダ 禁断の恋』がついに日本に上陸する。ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世と、マリインスキー・バレエ団の伝説のプリマとして謳われたマチルダ・クシェシンスカヤとの決して許されない恋を描く。ロシア国内では「聖人」として神格化されているニコライ2世の禁断の恋とセックスを描いた本作。作品をめぐり、皇帝の名誉を傷つけるとして賛否両論が飛び交い、ウチーチェリ監督を尊敬しているプーチン大統領が参戦したり、上映館の放火を警告するキリスト教過激派組織も登場するほど。さらに安全上の理由で俳優たちはプレミア上映会を欠席するという事態にまで発展した。この実話に基づく物語は、ロシア全土を巻き込んだセンセーショナルな話題作となった。¥
エカテリーナ宮殿やマリインスキー劇場、ボリジョイ劇場などの実際のローケションでの撮影、さらにロパートキナを輩出した世界三大バレエ団であるマリインスキー・バレエ団の壮麗な舞台が再現され、圧倒的なスケールと豪華絢爛な映像美も見どころのひとつ。一度は訪れたい、一度は観たい、芸術がこの一本で堪能できる贅沢な映画だ。
1890年台後半のサンクトペテルブルク。ロシア王位継承者であるニコライ2世は、世界的に有名なバレリーナのマチルダを一目見た瞬間恋に落ちる。燃え上がる彼らの恋は、ロシア国内で賛否両論を巻きおこし国を揺るがすほどの一大ロマンスとなる。父の死、王位継承、政略結婚、外国勢力の隆盛―そして滅びゆくロシア帝国と共に2人の情熱的な恋は引き裂かれようとしていた―。
主演のニコライ2世役にドイツを代表する実力派俳優で、『ブルーム・オブ・イエスタデイ』(16)、『パーソナル・ショッパー』(16)などのラース・アイディンガー、マチルダ役には、ポーランド出身の新進気鋭の女優『ゆれる人魚』(15)のミハリナ・オルシャンスカ、恋のライバル・ヴォロンツォフ役には、ロシア映画界で人気NO.1のダニーラ・コズロフシキーが挑む。さらに、世界屈指のオーケストラ指揮者でマリインスキー劇場芸術監督兼総裁のワレリー・ゲルギエフが音楽監督を務め国際色豊かなキャスト&スタッフがロシア一代絵巻の世界観を創り上げる。
19世紀ロシア。
ロシア帝国の次期継承者ニコライには、イギリスのヴィクトリア女王の孫娘でアリックスという婚約者がいた。ある日、王室の列車が大事故に巻き込まれ、家族を助けようとした父アレクサンドル3世は重傷を負う。ニコライは父の死期とともに王位継承者として自由気ままな生活の終わりを悟るのだった。

ある時、帝国旅団のための競技会で、多くの見物客に交じり華やかなバレリーナたちがいた。その中でもひときわ美貌を放っていたマチルダ・クシェシンスカヤにニコライは釘付けとなる。二人は惹かれあうが、マチルダを一方的に恋い慕うヴォロンツォフ大尉が突然、皇帝に襲い掛かる。嫉妬に狂ったヴォロンツォフは、駆け付けた護衛たちに取り押さえられる。

王位継承者の新しいお気に入りとなり、他のバレリーナたちから激しい嫉妬の対象となるマチルダだったが、どんなときも気高く振る舞っていた。一方、拘束されたヴォロンツォフは拷問されフィッシェル医師の研究室で実験対象となってしまう。彼は、マチルダへの想いに取り付かれ発狂してしまったのだ。

王位継承者のニコライとマチルダの情熱的な情事は、宮廷では歓迎されない禁断の恋となっていく。さらに、ニコライの婚約者アリックスはロシア入りし、マチルダというライバルがいることを知り激しい嫉妬と憎悪を燃やすのだった。マチルダはニコライに「彼女と結婚したら、あなたは不幸になる」と言い放つが、ニコライは引き裂かれる想いで、皇后である母の強い意志でアリックスと結婚する。マチルダへの想いは募るばかりのニコライは、やがて王座を背く決断をし、マチルダの元へ戻ると彼女と約束するのだった。だが再び、ヴォロンツォフが現れ復讐のためマチルダの乗ったボートに火を放つ。ニコライはこの惨劇を目の当たりにしマチルダが亡くなったと思い込む。

マチルダ亡き今、王座へ背くことはせず戴冠式を受け入れるニコライ。大聖堂で妻アリックスとともに厳かにロシア新皇帝の戴冠式が執り行われる。その最中に、マチルダが突然現れ彼女が生きていることが判明する。マチルダはニコライに何か重要なことを必死で伝えようとするが、2人は群衆に引き離されてしまう―。
これは、最後の皇帝とロシアバレエに名声をもたらしたバレリーナとの、実話に基づく愛の物語。
1976年生まれ、ドイツのベルリン出身。ドイツを代表する実力派俳優。主な映画出演作は、ドイツ映画賞/主演男優賞を受賞した『ブルーム・オブ・イエスタディ』(16)、『パーソナル・ショッパー』(16)、『アクトレス ~女たちの舞台~』(14)などがある。
1992年生まれ、ポーランドのワルシャワ出身。ポーランド屈指の若手実力派女優。主な映画出演作に、『ヒトラーと戦った22日間』(18)、『ゆれる人魚』(15)、『暗殺者たちの流儀』(15/未)などがある。
1985年生まれ、ロシアのモスクワ出身。ロシア映画界で人気ナンバーワンのスター俳優。主な映画出演作は、『VIKING バイキング 誇り高き戦士たち』(16)、『ハードコア』(16)などがある。また、『ヴァンパイア・アカデミー』(14)でハリウッド映画デビューを果たした。
1987年生まれ、ドイツのアポルダ出身。7歳のとき、ヘルケ・ミッセルヴィッツ監督の『Little Angel(英題)』で映画デビュー。2010年より劇団シャウビューネの正団員となり、『タルチュフ:あるいはペテン師』、『令嬢ジュリー』、『黄色い壁紙』に出演している。
1968年生まれ、ドイツのゾルタウ出身。ドイツ演劇シーンの早熟な鬼才。長年にわたり唯一無二のリーダーとして劇団シャウビューネを率いている。その作風は、“濃密で凶暴な”心理的リアリズムと評される。2008年に演出を手掛けた『ハムレット』で世界的な名声を手にする。2011年、ヴェネツィア・ビエンナーレで金獅子賞受賞。
1963年生まれ、リトアニア出身。アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『太陽に灼かれて』(94)でハリウッドに注目され、『ミッション:インポッシブル』(96)、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(97)に出演。『ハンニバル・ライジング』(07)では、連続殺人鬼の母親を演じた。
1951年生まれ、ロシアのサンクトペテルブルク出身。数々の映画賞に輝くロシア国内外で有名な映画監督。サンクトペテルブルグで開催されるMessage 2 Man(メッセージ・トゥ・マン)国際映画祭の名誉会長にして、ロシア屈指の映画スタジオであるロック・フィルムズ(1991年設立)の創設者。主な監督作は、ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネート、アカデミー賞外国語映画賞ロシア代表となった『爆走機関車 シベリア・デッドヒート』(10/未)、ロカルノ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した『The Fool(英題)』(14)、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭監督賞を受賞した『チェチェン包囲網』(08/未)、モスクワ国際映画祭最優秀作品賞を受賞した『宇宙を夢見て』(05)、クリーブランド国際映画祭、シラキュース国際映画祭、ヴィボルグ国際映画祭作品賞を受賞した『The Stroll(英題)』(03)、AFI映画祭作品賞受賞、アカデミー賞外国語映画賞ロシア代表となった『His Wife's Diary (作家の妻の日記)』(00/未)など数多くある。
セルゲイ・パラジャーノフ監督、セルゲイ・ソロヴィヨフ監督、アレクセイ・ゲルマン監督ら数多の有名映画監督とタッグを組んでいる。ロシア国家賞を受賞している他、Russian Film Academy Award(ロシア映画アカデミー賞)を3度受賞しており、うち2作がアレクセイ・ウチーチェリ監督作品である(『作家の妻の日記』、『宇宙を夢見て』)。
元ジャーナリストで、ロシア屈指の小説家。代表作『The Rat Killer(英題)』は国内外で高い評価を受けた。2009年、『The Stone Bridge(英題)』でロシアの文学賞Big Book(ビッグ・ブック)第2位を獲得。2012年、『Germans(英題)』でNational Bestseller Award(ナショナル・ベストセラー・アワード)を受賞。
ロシアを代表するネオ・クラシック・バレエの振付家。ペルミ・オペラ・バレエ団の首席バレエマスター兼芸術監督。
世界屈指のオーケストラ指揮者。芸術監督兼総裁を務めるマリインスキー劇場の管弦楽団は、ロシア国内外で年間700公演以上を行い、世界一のツアー数を誇る。芸術的な功績を認められ、ロシア国家賞を2度受賞。ユネスコから栄えあるユネスコ平和芸術家に任命された。
ニカ賞とゴールデン・イーグル賞の衣装デザイン賞に輝く衣装デザイナー。ロシアを代表する映画監督のアレクセイ・バラバーノフやウラジミール・ボルトゥコとタッグを組んでいる。
アレクサンドル・ソクーロフ監督作品のうち3作を手掛けており、『エルミタージュ幻想』(02)ではエルミタージュ美術館の50室以上をデザインし、『太陽』(05)では昭和天皇の皇居を見事に再現。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した『ファウスト』(11)でヨーロッパ映画賞プロダクション・デザイナー賞にノミネートされた。
ロシアで約300年続いた王朝・ロマノフ朝、最後の皇帝(1868-1918)。弾圧された民衆の革命思想が高まり、ロシア革命を引き起こす要因となり、一家で処刑される。ラストエンペラーの最期は、近代史でも有数の悲劇としてその名を歴史に残した。
ロシアで初めてプリマ・バレリーナ・アッソルータ(バレリーナの最高位の肩書で非常に稀である)となったロシア帝国の美貌のバレリーナ(1872-1971)。マリインスキー・バレエ団のスターダンサーでニコライ2世の愛人であった。
ロシアのサンクトペテルブルクにあるマリインスキー劇場のバレエ団で、世界五大バレエ団の一つで最高峰とも言われる拡張高いバレエ団。
ロシア帝国時代の皇帝の避暑地で、サンクトペテルブルク中心部から南に25kmのところにあるツァールスコーエ・セロー(現在のプーシキン市)にあり、「夏の宮殿」とも呼ばれている。「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」として政界文化遺産に登録されている。
サンクトペテルブルクの壮大な宮殿、モスクワのクレムリンの古代の壁、マリインスキー劇場とボリショイ劇場の豪華な内装など全盛期のロシアの2大拠点が再現された。
数多くのユニークなセットが本作のために特別に作られた。その最たるは、まばゆい光の中で戴冠式が行われる生神女就寝大聖堂。エカテリーナ宮殿の仮面舞踏会に参加したり、フィッシャー博士の不気味な病院を覗き見たり。歴史とフィクションが混ざり合う。
7,000点以上にも及ぶ当時の衣装と衣装小物を創作するために17トンの布を仕入れた。役所の職員のグレーのジャケットから王宮貴族の豪華絢爛なドレスにいたるまで、19世紀のファッションを完全に再現。さらに、まばゆいダイヤモンドが散りばめられた王家の宝飾品や国家勲章が過去の偉大さを示している。
戴冠式のシーンには500人以上が参加。帝国劇場のシーンの撮影には700人以上、ホディンカの惨事のエピソードには2,000人以上が関わった。
時代設定はロシアバレエの黄金期の幕開けで、数々の古典バレエを踊るヒロインがそれを体現する。 本作のバレエシーンでは、オリジナルの様式とクラシックの振り付けが調和している。 また、ロシアのペルミバレエのアレクセイ・ミロシニチェンコ振り付けで、ペルミのバレエダンサーが踊りを担当した。マチルダのダンスシーンは、ペルミのダンサーがスタントしている。
時代設定はロシアバレエの黄金期の幕開けで、数々の古典バレエを踊るヒロインがそれを体現する。 本作のバレエシーンでは、オリジナルの様式とクラシックの振り付けが調和している。 また、ロシアのペルミバレエのアレクセイ・ミロシニチェンコ振り付けで、ペルミのバレエダンサーが踊りを担当した。マチルダのダンスシーンは、ペルミのダンサーがスタントしている。
まもなく来日するマリインスキー・バレエでは、日本で22年ぶりの上演となる『ドン・キホーテ』、究極の美しさで魅せる『白鳥の湖』、ダンサーの魅力満載でお届けするガラ公演『マリインスキー・バレエのすべて』の3演目を上演。
マリインスキー・バレエ初の日本人ダンサー石井久美子さんと、正式入団したばかりで主役や重要な役を次々と与えられている永久メイさん、2人の活躍も見どころ!

公演期間:2018年11月28日(水)~12月9日(日)@東京文化会館

11月30日「白鳥の湖」・12月1日「ドン・キホーテ」兵庫県立芸術文化センター

また、今回はマリインスキー・バレエ公演のチケットに『マチルダ 禁断の恋』全国特別共通特別鑑賞券が付いたチケットキャンペーンを実施!
映画とバレエを両方お得にお楽しみ頂けるこの機会をぜひお見逃しなく!

キャンペーン期間:2018年10月25日(木)11:00~11月9日(金) 23:59
▼▼▼詳しくはこちらまで▼▼▼
マチルダの美しさ、しなやかな肢体、射るような強い眼差し、すべてが官能的で私を魅了する。けれど、この歴史上の物語は本当に切ない。私の感情は溢れんばかりの切なさで張り裂けそうになった。
杉本彩さん
女優
芸術はつらい恋を超越した。マチルダ、偉大なるプリマ。
栗原小巻さん
女優
帝政ロシアの重厚で華麗な世界を楽しませてもらい、責任、約束、誘惑、嫉妬と、人間の内にある有らゆるものを感じさせられました。
冒頭から何が起こるんだろうと期待させ、次から次へとショッキングなシーンが続き、どんどん身を乗り出し見入ってしまいました。
美しく正直で大胆なマチルダと、対象的な美しさと強さを持つアリックス、この二人のニコライ二世への愛の力には心を鷲掴みにされました。
辺見マリさん
歌手・女優
スキャンダルは題材に過ぎない。眩いばかりのシーンの連続。
すべてが目に耳に麗しく、スタイリッシュな感性に彩られている。
石丸幹二さん
俳優
純粋すぎる恋心は美しく、時に恐ろしい
剥き出しの恋心と映像美のコントラストが心を疼かせる
シシド・カフカさん
ドラムヴォーカリスト・女優・モデル
想像を絶するほどの圧巻の映像美!
ロシア帝国最後の皇帝とバレリーナとの命がけの恋の物語!
豪壮華麗な世界の中に、男と女のはかない夢に涙が止まらない!
假屋崎省吾さん
華道家
豪華絢爛でスリリング、清らかで官能的。
史実に基づいた話はあまりにも切なく、心がギュッと締め付けられる。
マチルダの妖しげな美しさに嫉妬してしまった。
西村由紀江さん
ピアニスト
ロシア皇帝ニコライの男純情が、マチルダの負けん気に振り回される。
美術、衣装、インテリアはお伽噺のような豪華さ。
婚約者の公女アリックスと結婚したものの、その後に子供たちまで一家銃殺刑に遭うニコライと、99歳まで生き延びたマチルダ。何が幸せか、豊かさに潜む虚しさに震える。
斎藤綾子さん
作家
歴史には、何と大きくて魅惑に満ちた秘密が隠されていることだろう。巨大な運命に抗おうとして果たせなかった、皇帝とバレリーナの、衝撃的にしてささやかな秘密が、世界を変えていたかもしれない。
池田理代子さん
漫画家・声楽家
すべては血筋という世界で愛を貫く女と、すべての期待を背負いながらやめたいという男の愛の物語。
帝政ロシア最後の輝きと影が、舞台の上でぐるぐると絢爛に回っていました。
真珠のネックレスのように連なる、美しく悲しい場面たちに酔いしれて。
ロバート キャンベルさん
日本文学研究者
絢爛豪華な衣裳や建築に目を奪われ、耳に響く音楽とともに流れるロシア語で語られる禁断の恋は真実の愛。打算や妥協や計算、野望や欲望の中からこぼれ落ちる宝石のような真実の愛。けれどそれはなんと儚いものか。
藤間蘭黄さん
日本舞踊家
美しく切ない愛を上質の緊張感で包み込んだ至高のラブストーリー!禁断の史実を最上級の映像美で描いた傑作だ。
山路徹さん
ジャーナリスト
今年で一家殺害からちょうど100年、ニコライ一家の悲劇を予感させるシーンがちりばめられているのが印象的でした。ニコライ2世の迷いや弱さは、ロシアを統治するにはあまりに人間的すぎて、「最後の皇帝」になる運命にあった、ということでしょうか。
田中洋之さん
毎日新聞編集委員
マチルダが同時代のバレリーナだとしたら、彼女の生き方を理解できただろうか。
もし、マチルダがニコライ二世と結ばれていたらロシア帝国の行く末は変わっていただろうか。
最後の皇帝ニコライ二世の<一人の人間としての真実>が豪華絢爛なロシア帝国の光と影の中にあぶりだされる。ずっと心惹かれていたこの時代に魅了され、もっともっと見ていたかった。
田北志のぶさん
ボリショイ・バレエ学校卒/元キエフ・バレエ団リーディングソリスト
ちょうど100年前に起きたロシア革命にもつながる恋物語、そうとう物議を醸した題材ですが、画面が美しく、当時のロシアの色々なことが見える大変面白い作品です。
ピーター・バラカンさん
ブロードキャスター
国、血統、宗教、全てを越えて愛に走りたい。
二人によってロシアの歴史が大きく変わっていたかもしれない、そんな瞬間を私は見た。
瀬尾まなほさん
瀬戸内寂聴秘書
運命にもてあそばれながらも純愛に生きようとするラース・アイディンガー演じるロシア皇帝が切なすぎる!
ド直球、王道のメロドラマにどっぷり浸かった。
伊藤寛子さん
予告編ディレクター
揺ぎ無き意志に貫かれた蠱惑的なバレリーナと自由無き高貴な地位ゆえに苦悩する皇帝の秘めやかな“まぐわい”。鮮烈であると同時にロシアならではの彫りの深い映像から匂い立つ情念混じりの官能美にも目が覚める。
行川和彦さん
音楽ライター
巨大な帝国に君臨する皇帝ニコライと小さなバレリーナ、マチルダ。2人のロマンスには美しさと醜さ、儚さとたくましさ、残酷さと優しさ、情熱と冷酷、相反するすべての要素が詰まっていて、まさに究極の恋。その鮮烈な関係は歴史に翻弄されているかのようで、歴史を翻弄していることを教えてくれる作品です。
長坂陽子さん
エル・オンライン コントリビューティングエディター